遺産分割協議もすんだので、凍結されていた銀行の預貯金を、晴れて相続しました。
相続する金融資産
こんにちは、ふぶさんです。
父の銀行口座(5か所)の通帳・印鑑・カード等はきちんと保管されていました。
うちの場合、遺産分割協議で不動産(実家)以外はすべてふぶさんが相続することにしています。
銀行の預貯金の相続手続きの流れ
銀行の預貯金の相続手続きは、各社それぞれ、担当窓口も書類の書式も異なりますが、大まかな流れは共通しています。
以下、順に説明していきます。
相続の申し出
まず銀行に口座の名義人が亡くなったことを連絡し、相続の申し出をします。
ふぶさんの場合、口座のある銀行の支店へ直接出向きました。
もちろん手続きの際に自身の身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなどのいずれか)の持参は必須です。
父の葬儀の後、市役所や年金事務所で手続きをした直後ぐらいのことで、相続についてほとんど知識がない段階で、何が必要でどれぐらい時間がかかるのか全く見当もつきませんでした。
会社の休暇(忌引き)が1週間なので、その間に手続きできれば…と思いますよね。
甘すぎでした。
結局、手続きが完了し、お金を受け取れたのはこの3か月ぐらい後のことでした。
ただ民法改正により、急ぎでお金が必要な場合、一部の仮払いが可能になったようです。
うちの場合、葬儀費用などは家族で立て替えたので仮払いは受けませんでした。
窓口で相続を申し出ると、各銀行所定の問診票に記入します。
問診表は、銀行によって様式は様々でしたが、内容は似通っており、以下のような項目を記入します。
この段階ではまだ、戸籍の収集や遺産分割協議などを行う前でしたから、その時点で判明している範囲で記入しました。
すると、相続手続きの書類一式(相続手続きの案内、提出する用紙とその記入例、必要書類のリスト、書類の送付用封筒など)を渡されます。
そして、書類がそろったら、郵送または所定の窓口へ提出するように、と指示され帰されます。
必要書類の準備
各家庭の状況により異なりますが、総じて以下の書類が求められます。
キター!
出生から死亡までのすべての戸籍謄本、法定相続情報一覧図。
普通に生活していたら何のことやらわからない、相続に立ちはだかるハードル!
第1コーナー、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(改製原戸籍、除籍謄本など)。
過去記事「相続体験記(10) 出生から死亡までの戸籍収集」で詳しく説明したように、父の死亡時の戸籍謄本からさかのぼって、平成の祖法改正で改製される前の改製原戸籍、祖父の代の除籍謄本など、父が生まれた時点の戸籍までを集めて回りました。
第2コーナー、相続人全員の戸籍謄本。
うちの場合、法定相続人2人(母とふぶさん)の戸籍謄本を、A市(母の本籍地)とB市(ふぶさんの本籍地)の市役所でそれぞれ取得。
第3コーナー、法定相続情報一覧図の写し。
過去記事「相続体験記(11) 法定相続情報証明制度」で詳しく説明したように、上記の戸籍一式の代用とすることのできる「法定相続情報一覧図」を作成し法務局へ保管と交付を申請。
これでようやく、各銀行に送る「法定相続情報一覧図の写し」を取得できました。
相続人全員で、銀行所定の届出書を作成
そして、各銀行所定の相続の届出書を記入例を見ながら作成します。
この届出書も銀行により様式は異なりますが内容は似通っており、以下のような項目を記入します。
うちの場合、相続人代表はふぶさん、受取方法は口座を解約し、ふぶさんの口座への振込とします。
そして各銀行に提出する届出書それぞれに、相続人全員の自筆署名と実印、そして全員の印鑑証明書が必要です。高齢の母は、老眼でもあるし面倒くさがって、アンタ代わりに書いてよと言いましたが、
それはダメ~。
はい~○○銀行の書類のココに住所と名前書いて、実印押して~。
次は△△銀行の書類、名前はココ、実印はココ~。
という調子で、しっかり母自身に自筆署名してもらい、実印を捺印してもらいました。
相続人が2人だからまだいいけれど、人数が多く、また遠方にいたら、相当面倒くさいことになりそうですね…。
書類一式を提出
こうして、各銀行に、法定相続情報一覧図の写し、相続人全員で自署・押印した届出書、相続人全員の印鑑証明書、故人の通帳・キャッシュカード等を封筒に入れ、簡易書留もしくは窓口で提出しました。
提出した戸籍謄本などは、手続きが終われば返却されます。
1件1件順に手続きしていくことも可能ですが、法定相続情報証明制度を利用することで、並行して手続きを進めることができました。
手続き完了の連絡
振込先に指定した口座では、書類を提出して2~3日後には、亡父の口座の預貯金(元本および利子)から振込手数料が差し引かれた金額が振り込まれたのを確認できました。
その数日後、各銀行から簡易書留で手続き完了の連絡が届きました。
各銀行からの封筒にはそれぞれ、以下のようなものが入っていました。
実はふぶさん、父が亡くなっていろんな手続きがあって、ゆっくり悲しむ気分になれなかったんです。
でも戻ってきた通帳の最後の行に「ながらくのお取引ありがとうございました」のハンコ文字を見て、初めてウルッときましたよ。
通帳の明細って、モロにどんな生活ぶりだったかがわかります。
ぜんぜん無駄遣いしようとしない、クッソまじめな性格そのものの明細。
もっと贅沢したってよかったのに。
人生もっと楽しんでくれてよかったのに。
※本記事では、固有名称は伏せつつ、できるだけ正確な記載に努めていますが、時期や地域等で事情は異なります。あくまでも一個人の事例と認識ください。
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