ここのところ西洋の服飾史の写真やイラストを見てそれっぽいドレスを作るのがマイブームです。
特に18世紀末~19世紀頃の近代のドレスがある程度たまってきたのでまとめて紹介します。
プチ西洋服飾史
こんにちは、ふぶさんです。
近代の西洋ドレスを着たリカちゃんがたに、時代順に並んでもらいました。
左から順に、
- ロココ前期のローブ・ア・ラ・フランセーズを着た金髪リカちゃん
- ロココ後期のローブ・ア・ラングレーズを着た黒髪リカちゃん
- 帝政時代のエンパイア・スタイルのドレスを着た銀髪リカちゃん
- 19世紀前半のロマンチック・スタイルのドレスを着たパレットFさん
- 19世紀後半のバッスル・スタイルのドレスを着た金髪ポニーテールリカちゃん
です。ではひとりひとり見ていきましょう。
ローブ・ア・ラ・フランセーズ(ロココ前期)
過去記事「もんくがあったらベルサイユへいらっしゃい」でも紹介した、おなじみポリニャック夫人のローブ・ア・ラ・フランセーズ(フランス風ドレス)。
ローブ・ア・ラングレーズ(ロココ後期)
こちらはローブ・ア・ラングレーズ(イギリス風ドレス)にみたたてて作ってみました。
ロココ前期のローブ・ア・ラ・フランセーズは宮廷服として華美を極めましたが、ロココ後期になると簡素化したドレスが流行。ローブ・ア・ラングレーズはその一種で、田園生活を愛するイギリス趣味を取り入れ、締め付ける下着や堅苦しい装飾パーツなどを省いたものだそう。
着る側も楽そうですしね。
エンパイア・スタイル(帝政時代)
さらに、フランス革命以降、古代ギリシャ・ローマを理想としたエンパイア・スタイルが流行。
英雄ナポレオンの嫁、皇妃ジョゼフィーヌの肖像画もエンパイア・スタイルのドレスを着ています。
素材は薄いモスリンで、お肌自体を透けて見せていたとか。
温暖なギリシャ・ローマと違い、寒いヨーロッパでは命がけのファッションだったそうな。
寒いのでショールを羽織るのも流行。
ロマンチック・スタイル(19世紀前半)
自然体を是としたエンパイア・スタイルのドレスの流行の後には、再び膨らんだ袖と膨らんだスカートのロマンチック・スタイルが流行。時代は繰り返す、というか、台頭したブルジョワジーが豪華な貴族調ファッションに身をつつんで社交の場へ参入していったのだそうです。
それにしてもパレットさん、ロマンチック・スタイルのドレスが似合いすぎです。
バッスル・スタイル(19世紀後半)
バッスル・スタイルは、それまで前後左右に広がっていった巨大なスカートが、なぜかお尻の方だけ膨らませるようになったスタイル。座りにくそう。
バッスルの時代には短い期間で流行が目まぐるしく変わったそうです。
日本の鹿鳴館の舞踏会でバッスル・スタイルのご婦人が浮世絵に描かれていますが、その一瞬の時代にあたっていたわけですね。
そういえば古のマンガ「はいからさんが通る」でも、紅緒さんがおばあさまの鹿鳴館時代のドレスで社交界に出て「なんて時代遅れなドレスをお召しなのかしら」とか影口を言われるシーンがあった気がする。大正時代に明治時代のドレスを着たらば、まあそうなるのかな。
全員集合
リカちゃんズ、たいへん美しゅうございます。
(おまけ)素材
ネット通販サイトには安くて綺麗な生地がいっぱい。あれもこれも欲しくなります。
下のゴブラン織風の綿プリント生地は、幅110cmで長さ10cmあたり64円!
サーモンピンクとブルーグレーそれぞれ30cm購入して384円ナリ。
ゴブラン織物にみせかけ実は綿プリントなので、普通に縫いやすいです。
下はトワルドジュイの「フォレスト」柄のブラウンと、「ウォール」柄のライトブルー。幅110cmで10cmあたり110円。それぞれ30cm購入して660円ナリ。
トワルドジュイは、18世紀フランスのロココ調絵画を思わせるようなデザインが特徴です。
近代のドレスもステキだけれど、中世のドレスはまたユニーク(へんてことも言う)で豪華。
まだ上記の生地もたくさん残っているし、作ったらまた紹介します。
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